谷田家にゃん日誌 vol.46 ~なかなか良くならない軟便の正体は?~

こんにちは。
動物病院 京都、ねこの病院 院長の谷田美和子です。

さて、早くも1月が終わろうとしています。
今月は
「うちの子、雪が好きみたいで遊んでたんです」
なんていうお話をちらほら伺いました。
「ね~こはこたつで丸くなる~」は現代っ子のねこちゃんたちには古いのでしょうかね?

さて、前回の谷田家にゃん日誌で
新入りさんから感染しうる病気についてあげましたが、
病院での隔離生活についてお話しましょう。


院内での検査を一通り終えて、特に問題なく

陽さん優秀じゃないか!

と思いましたが、一つだけ問題が残っていました。

それは・・・

なんか軟便が続くな・・・

この時点で院内でできる駆虫などは済ませていました。

念の為、外部検査を出しておこう!

と思い、「下痢パネル」を提出しました。

これは、糞便の中のウイルス・細菌・寄生虫などの遺伝子を

PCR法(今話題ですね)によって検出するものです。

 

・・・・・・さて、結果はというと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

・猫コロナウイルス

・クリプトスポリジウム

が陽性・・・またなぜこのウイルスと寄生虫なんだい・・・と思いました。

詳しい結果の解釈については次回お話したいと思いますのでよろしくおねがいします


軟便が続いている猫ちゃんは
上記のような外部検査をやっておくと良いかもしれません。

診察の際にご相談いただければ幸いです。

 

動物病院 京都
ねこの病院
院長 谷田美和子

ねこちゃんの病気の話 2 ~くしゃみ、鼻水 編~

こんにちは。
動物病院 京都、ねこの病院院長の谷田美和子です。

 

今月は雪が降ることも多く、寒い日が多かったです。
そんな中こんなご相談がよくありました

「くしゃみするようになったんですよね~」

「鼻水がでて…」

人だったら風邪かな?と思う症状ですが、ねこちゃんはどうなのでしょうか?

そこで、今回はくしゃみや鼻水が出た際のねこちゃんの病気をご紹介します。


初めにこのブログを見ている皆様に質問です

□ねこちゃんのご年齢は?(子猫さん?成猫さん?シニアさん?)
□症状はいつから出ていますか?
□症状が出始めてから現在まで、悪化はありますか?
□鼻血はでますか?
□鼻が腫れたりしていませんか?

 

まず多いのが
①「感染症」疑い
 ・若齢であるor若齢から症状がある
 ・鼻水は膿っぽい
 ・ワクチン未接種
 などが当てはまることが多いです

この場合、適切な抗生剤や点鼻薬の使用で症状の改善を目指します。
鼻づまりの症状がひどく、呼吸困難や睡眠障害がでているようなこの場合
ネブライザーという治療を行うことで症状が改善する場合があります。

 

次に少し注意が必要なものです
②「鼻腔内の腫瘤」「鼻腔蓄膿症」 疑い
 ・高齢で初めて症状が出た
 ・症状が慢性化している、①の治療で改善しない
    ・基本的に鼻が詰まっている
 ・鼻血が出る
    ・鼻筋が腫れてきた 
 などがある場合、やや注意が必要です

 

←CT検査および組織生検にて
  鼻腔リンパ腫と診断されたねこちゃんの
  鼻付近を拡大したものです

  鼻筋が左右で非対称です

 

 

この場合、一般的な感染性鼻炎の治療を実施して改善を認めない場合は
より詳細な検査(CT検査や組織生検等)で原因を突き止め、それに応じた治療を行うほうが良い場合もあります。
こういった長期の症状の場合、診察の際に詳しくお話させていただきますので
お気軽にご相談ください。


また、上記には上げていませんが
鼻ぺちゃ猫種さん(ペルシャさん、エキゾチックさん等)やスコティッシュ・フォールドさんも
鼻関係の疾患が多い猫種さんになりますので
何か気になることがあればご来院ください

 

動物病院 京都
ねこの病院
院長 谷田美和子

谷田家にゃん日誌 vol.45 ~新しく猫ちゃんを迎えるときの準備②~

こんにちは
動物病院 京都、ねこの病院院長の谷田美和子です。

2022年がスタートしもう10日が経とうとは…
こうしてあっという間にまた1年が過ぎそうな気がしてなりません…

 

さて、2週間ほどご無沙汰だったブログですが
続きを書きたいと思います。
(実は谷田母からもいつ更新するねん?と言われていたり…)

 

前回は「新しく猫ちゃんを迎えるときの準備①」と題して
先住猫さんの準備の話をしました。

今回は、新しく迎える側の猫ちゃんの準備です。
では行ってみましょう!


新しく迎える猫ちゃんの準備として最も大切なのは・・・

そう!

「感染症のチェック」です!!

これは、新しく迎える猫ちゃんの健康問題にも関わる他

先住猫さんにうつしてしまう病気がないかを把握するためにも非常に重要!!

院内でチェックできるものとして以下が挙げられます。

 

①ノミ・マダニなど外部寄生虫の有無&駆虫
  特にお外出身の猫ちゃんは駆虫が望ましいです。
  家の中にノミが入ると越冬するという報告もあるので注意しましょう。
  人の血を吸うこともあり、強いかゆみを伴います。
  一昨年、当院スタッフの山脇も自宅で甚大なノミ被害に合っています…。
  

 

 

 

 

②猫上部気道感染症の有無
  主に症状から判断します。
  より詳しい検査(どのウイルスや細菌がいるか・いそうか)は外部検査になります。

 

③腸内寄生虫感染の有無&駆虫
  糞便検査によって判断します。
  顕微鏡で観察することで以下のような寄生虫の卵を見つけます。
  ※一部、院内の検査で発見しづらい寄生虫や検便時に虫卵が排出されていない可能性もあるため数回検査が望ましいです。


白矢印:回虫卵、黄色矢印:コクシジウムオーシスト

 

④ウイルス検査
  猫白血病(FeLV)や猫エイズ(FIV)の検査
  血液の検査で判断します。
  お外出身の猫ちゃんはチェックが望ましいです。
  ※検査時期によっては正確な判断が行えない場合もあります。詳しくは診察時にお尋ね下さい。

 

⑤皮膚糸状菌症の有無
  猫ちゃんの顔付近に多く見られるカビによる皮膚病です。
  痒みを伴うことは稀ですが、脱毛や皮膚の苔癬化(ガサガサ肌)がみられます。
  人にも感染する病気ですので注意が必要です。
  (ちなみに感染すると結構かゆいです…)
 

 

 

 

 

写真左:ウッド灯で光る感染毛
写真右:顕微鏡で見た糸状菌の胞子


いつになく、ボリュームの多い内容になってしまいました…
それだけ重要ということだと思っていただけると幸いです。

上記の健康チェックが終わるまで
可能な限り先住猫さんとの接触は避けて下さい。

我が家は、住まいの関係で接触を避けることが難しかったため、
健康チェックが終わるまで病院に預けていました。

もしも、お家での隔離が難しいようであれば病院を利用していただくことも可能ですので
ご相談くださいね。

 

動物病院 京都
ねこの病院 
院長 谷田美和子