谷田家にゃん日誌 vol.33 ~よく鳴くようになった⁉認知症?の話~

こんにちは。
動物病院 京都、ねこの病院院長の谷田美和子です。

 

先月より行われていた、動物病院 京都(本院)の改装工事ですが、
皆様のご協力もあり、予定より早く終了することができました。
よろしければ、新しく生まれ変わった本院ものぞいてみてくださいね。

 

改装終了に伴い、7/8(木)より
ねこの病院は今まで同様、獣医師1名・看護師1名で診察を行っています。
ご予約が取りづらい状況が続き申し訳ございません。
急を要する症状の場合は一度ご連絡いただけると幸いです。


さて、前回はシニア期のねこちゃんの飼い主様へのお話でした。

今回も、シニア期のねこさんにあるあるの事ですので、

是非ご覧ください。

 

2019年7月

なんか最近よく鳴くな・・・

5月に引越ししたから、今になって落ち着かないのか・・・?

それとも年だから認知症か⁉(当時15歳)

と、またまた何やらやらかしているくりさん・・・

 

 

←「失礼な!」なにもやらかしていないですよ!

 と当時お気に入りの箱の中から…

 

 

そういえば、ちょっと痩せた気もするな…

また腎臓か?でもご飯よく食べて、吐いてもないしな…

ということで

2019年7月19日 受診

体重 3.64kg (2018年7月 3.96kg)

と、特にダイエットもしていないのに体重が減っていました。

そして血液検査の結果がこちら…(気になるところのみ抜粋)

 

 

 

 

 

みると、腎臓の数値は問題なく維持しています。

…しかし…

……そっちかぁ~。 と思った瞬間でした。

表の「T4」という値が高く、しかも機械の測定可能範囲を大幅に超えています…。

このT4という値は、甲状腺疾患を見つけるためのものです。

過去にも同じ項目の測定をしており、以下がその推移です。

 

 

 

約1年で基準値を大幅に超えている結果になっています。

くりさんは認知症ではなくシニア猫さんによくある

「甲状腺機能亢進症」

が原因で、上記の症状が出ていたのです。


中年齢以上(8歳以上)の猫ちゃんとお過ごしの方へ

・食欲旺盛なのに痩せてきた

・よく鳴くようになった

・怒りっぽくなった

等の症状は甲状腺機能亢進症の際によく見る症状です。
※上記以外にも、反対に食欲低下や下痢などもあります。

すこしでも気になった方は一度健康診断を受けてみてくださいね。

 

ちなみに、谷田家にゃんズは8歳を超えてくると半年~1年に1回

甲状腺なども含めて健康診断をするように心がけています。


動物病院 京都
ねこの病院
院長 谷田美和子

谷田家にゃん日誌 vol.32 ~自宅治療への切り替えと看取り~

こんにちは。
動物病院 京都、ねこの病院 院長の谷田美和子です。

最近は梅雨明けか?と思わせるほどのお天気と暑さが続くことがありますね。
また、これからの時期は台風シーズンでもあります。
こういった荒れ模様のお天気の時期も、
ストレスなどから膀胱炎になるねこちゃんを多く見かけます。

 

いつもと違う様子があれば、ご相談ください。


前回の谷田家にゃん日誌vol.31で

肺に腫瘍が見つかり胸に水が溜まっていたみいさん。

検査の結果、肺腺癌が疑わしいという結果でした。

 

腫瘍が見つかった時に重要なのは(腫瘍に限らずかもしれませんが)

①ねこちゃんとどういう風に過ごしたいか

②検査や治療をどのようにしてあげるか

ということを、ご家族皆さんで話してもらうことだと思っています。

 

谷田家の場合

①なるべくお家で過ごさせてあげたい
 痛みなどの苦痛は取ってあげたい
 できるだけ楽に過ごさせてあげたい

②積極的な検査(この時CT検査が候補でした)は望まない
 外科手術や抗がん剤も望まない
 対症療法(痛みをとる)などはしたい

という形でした。

 

そのため、なるべく家族と一緒にいられる時間を作ることを目標に

以下の治療に切り替えることにしました。

①自宅への酸素室設置
 酸素室をレンタルしてくださるところが数社あります。

②自宅点滴
  水分補給・栄養補給などを目的に

③好きなものを食べてもらう!! ←地味ですが、一番大切だと思っています!

 

←酸素室(自宅)の中での様子

実の子(ちびさん)のことが大好きだったので

一緒に酸素室に入っていました。

いつも通り、ちびさんの上に乗ってご満悦です。

 

 

そして

この写真を撮った5日後の夜中

家族にだっこされながらゆっくりと穏やかな顔で虹の橋を渡りました。

ちょうど私もお休みだったので1日中一緒に過ごすことができました。
(わかってたのかな・・・?)

 

正直なところ、具合が悪くなった当初は

「なんでもっと早く見つけてあげられなかったのか」とすごく後悔しました。

今もそれが消えたわけではありませんが、

最期の2週間、一緒に過ごした時間は私にとっても穏やかなものでした。

その時間があったからこそ、家族とみぃさんの話を笑顔でできると思っています。


このように、

腫瘍を含めて重篤な病気を抱えていたり、シニアねこちゃんとご生活されている方には

看取りの問題は避けて通れないものです。

それと同時に「これが正解」というものがない問題でもあります。

何が良いかは、ねこちゃんとそのご家族によって様々です。

つらいことかもしれませんが、少しご家族で話し合いをしてもらったり

「こんな風に思っているんだけど、どうしてあげるのがいい?」と

私たち病院のスタッフにご相談いただくこともよいかもしれません。

 

少しでもご家族の不安を解消し、ねこちゃんがなるべくしんどくないように

そして、しばらくしたら「こんなこともあったよね~」と少し笑顔で話せるような

そんなお手伝いが出来たらと思っています


動物病院 京都
ねこの病院院長 谷田美和子