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谷田家にゃん日誌 vol.45 ~新しく猫ちゃんを迎えるときの準備②~

2022.01.10

スタッフブログ

こんにちは
動物病院 京都、ねこの病院院長の谷田美和子です。

2022年がスタートしもう10日が経とうとは…
こうしてあっという間にまた1年が過ぎそうな気がしてなりません…

 

さて、2週間ほどご無沙汰だったブログですが
続きを書きたいと思います。
(実は谷田母からもいつ更新するねん?と言われていたり…)

 

前回は「新しく猫ちゃんを迎えるときの準備①」と題して
先住猫さんの準備の話をしました。

今回は、新しく迎える側の猫ちゃんの準備です。
では行ってみましょう!


新しく迎える猫ちゃんの準備として最も大切なのは・・・

そう!

「感染症のチェック」です!!

これは、新しく迎える猫ちゃんの健康問題にも関わる他

先住猫さんにうつしてしまう病気がないかを把握するためにも非常に重要!!

院内でチェックできるものとして以下が挙げられます。

 

①ノミ・マダニなど外部寄生虫の有無&駆虫
  特にお外出身の猫ちゃんは駆虫が望ましいです。
  家の中にノミが入ると越冬するという報告もあるので注意しましょう。
  人の血を吸うこともあり、強いかゆみを伴います。
  一昨年、当院スタッフの山脇も自宅で甚大なノミ被害に合っています…。
  

 

 

 

 

②猫上部気道感染症の有無
  主に症状から判断します。
  より詳しい検査(どのウイルスや細菌がいるか・いそうか)は外部検査になります。

 

③腸内寄生虫感染の有無&駆虫
  糞便検査によって判断します。
  顕微鏡で観察することで以下のような寄生虫の卵を見つけます。
  ※一部、院内の検査で発見しづらい寄生虫や検便時に虫卵が排出されていない可能性もあるため数回検査が望ましいです。


白矢印:回虫卵、黄色矢印:コクシジウムオーシスト

 

④ウイルス検査
  猫白血病(FeLV)や猫エイズ(FIV)の検査
  血液の検査で判断します。
  お外出身の猫ちゃんはチェックが望ましいです。
  ※検査時期によっては正確な判断が行えない場合もあります。詳しくは診察時にお尋ね下さい。

 

⑤皮膚糸状菌症の有無
  猫ちゃんの顔付近に多く見られるカビによる皮膚病です。
  痒みを伴うことは稀ですが、脱毛や皮膚の苔癬化(ガサガサ肌)がみられます。
  人にも感染する病気ですので注意が必要です。
  (ちなみに感染すると結構かゆいです…)
 

 

 

 

 

写真左:ウッド灯で光る感染毛
写真右:顕微鏡で見た糸状菌の胞子


いつになく、ボリュームの多い内容になってしまいました…
それだけ重要ということだと思っていただけると幸いです。

上記の健康チェックが終わるまで
可能な限り先住猫さんとの接触は避けて下さい。

我が家は、住まいの関係で接触を避けることが難しかったため、
健康チェックが終わるまで病院に預けていました。

もしも、お家での隔離が難しいようであれば病院を利用していただくことも可能ですので
ご相談くださいね。

 

動物病院 京都
ねこの病院 
院長 谷田美和子