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谷田家にゃん日誌 vol.10 ~侮ってはいけない、猫かぜ~

2020.09.28

スタッフブログ

こんにちは。
動物病院 京都、ねこの病院院長の谷田美和子です。

最近は朝晩が冷え込むようになりましたね…。
先日も、涼しくなったから?なのかお腹を壊してくる猫ちゃんもチラホラ。
皆さま季節の変わり目にはご注意くださいね。

さて、どんちゃんのその後のお話です。

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うんちが出てほっと一息のどんちゃん。
しかし、目の調子が一向に良くなりません…
鼻水くしゃみは改善したんだけどな~。

実際のお写真がこちら(もっと成長した時のものですが…)
見えづらくてごめんなさい

目が見えていない様子…
病院の先生からは「もう治らない」と言われました。
我が家の家族は
「なにか障がいがあったとしてもそれはその子の個性」
「機嫌よくその子のにゃん生を過ごしてくれたらよい」
というような考えだったため特に精査やこれ以上の治療を行いませんでした。

 

おそらく「眼球癒着」という状態でした。
←カラーアトラスより
結膜同士の癒着や結膜と角膜(目の表面)が癒着する病態です。
猫ヘルペスウイルス(猫かぜの代表格)の感染により、
結膜の傷口から滲出液が分泌され癒着を助長します。

 

治療法としては
・抗ウイルス薬の点眼や投薬
・軽度の癒着であれば剥離
などがあります。

(写真、参考文献:カラーアトラス よくみる眼科疾患58)
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どんさんは上記の治療を実施していないので、治療への反応は不明ですが
子猫を飼い始めた方は以下を注意してみてください

①目やに・くしゃみなどの症状が出ている場合、病院で診てもらいましょう
②重度の症状を呈している場合、治りが悪い・症状が残る可能性もあります
③ワクチン接種は必ずお願いします
 ワクチンの接種によってヘルペスウイルス感染を予防できる可能性があります(ただし、100%ではありません)
 特に多頭飼育の方はお家で蔓延する可能性もありますので実施しましょう!

 

では、また次回
皆様と元気にお会いできることを楽しみにしています。
なるべく毎週月曜日に更新できるように頑張ります!

 

動物病院 京都
ねこの病院院長 谷田美和子