2020.07.18
スタッフブログ
こんにちは
動物病院 京都、ねこの病院院長の谷田美和子です。
毎年この時期、京都といえば「祇園祭」ですが、
今年は新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の蔓延にともない中止でしたね。
例年、当院の男性新入社員(獣医・看護師)がお神輿を担ぎに行っているので、
そういった当たり前がなく、少しさみしい年となりました。
さて、以前「食欲がない」というところから意外な「お尻の話」(6/11のブログ)をしたかと思います。
今回はもう一つよくある病気のお話『お口の話』をしたいと思います。
こんな症状はありませんか?
・食欲がない
・涎が出ている
・口臭がきつい
当てはまった方は次にお口をチェックしてみましょう!(うまく見せてくれない場合は病院まで)
① 歯茎が赤い・血が出ている(緑色矢印)
② 歯石がついている(黄色矢印)
こういった場合、口腔トラブルから上記の症状が出ている可能性があります。
とくに厄介なのが①のケース…
かなり痛いみたいで、病院でもお口を見ようとするだけで大絶叫する子も…
ここからは①のケースについてお話します。
①のような場合、『ねこちゃんの歯肉口内炎』である可能性が高くなります
この場合は歯茎だけにとどまらず、ほっぺたの内側(口峡部)と言われるところも赤くただれていることがほとんどです。
原因は
・ウイルス感染が悪影響(カリシウイルス・猫エイズ・白血病など)
・局所の異常免疫反応の影響
などが考えられていますが、現在まだ確定には至っていません。
治療は主に
・内科
抗生剤や消炎鎮痛薬などの投与
・外科
全臼歯抜歯:奥歯をすべて抜く
全額抜歯:切歯、犬歯、奥歯のすべてを抜く
です。
内科治療で奏功していない場合は外科処置を考えたほうが良いかもしれません。
当院では、ねこちゃんの状態(持病の有無など)も踏まえて、治療方法を選択させていただいています。
ちなみに・・・ねこちゃんでは人でいう「虫歯」はほぼありません。
これは、人とねこちゃんのお口環境の違いに起因すると言われています。
お口トラブルでお困りの際はご相談いただけると幸いです。
動物病院 京都
ねこの病院院長
谷田美和子